血管外科の受診をお考えの方へ
血管外科と言うと大学病院などにしかない特殊な診療科を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないかと思います。実際に循環器内科と連携した高度な治療や、命に関わる緊急手術なども血管外科の守備範囲ではありますが、実は皆さまが耳にされることが多くなっていると思われる下肢静脈瘤や下肢のむくみ(浮腫)といった、比較的身近な疾患を拝見する診療科でもあります。
足が疲れる・だるい・むくむといった症状は、日常でよく見受けられるものだと思います。もちろんそれが運動による筋肉のちょっとした炎症や、長時間立ち続けたことによる一時的な足のうっ血が原因であればそれほど気にする必要はありません。しかし、それが心不全や腎不全、糖尿病などの生活習慣病に起因するものであれば、一刻も早い治療が必要になります。
また、昨今テレビ番組やインターネットの記事などで取り上げられることが多くなった下肢静脈瘤になると、だるさや疲れだけでなく、皮膚のかゆみや潰瘍に悩まされるようになったり、見た目が気になることで社会活動の制限や先進的な影響により生活の質を低下させることにも繋がります。
当院では、脈管専門医・指導医、循環器専門医であり、下肢の治療経験が豊富で生活習慣病のコントロールにも長けた院長が皆さまの診療にあたりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
このような症状があれば血管外科を受診してください
- 足がだるい
- 足がむくむ
- 足がつる
- 足のこぶがある
- 足の血管が浮き出ている
- 足が冷たい
- 足の指先が変色してきた
下肢静脈瘤について
下肢静脈瘤は、静脈の逆流防止弁が壊れて血液が逆流することにより下肢に血液が溜まってしまう病気です。下肢に血液が溜まってしまうと「足がむくむ」「足がだるい・重い」「足がつる」「足の血管がぼこぼこしてきて目立つようになる」といった症状が現れます。また、皮膚のかゆみや潰瘍が起きることもあります。
下肢静脈瘤や命に直結する病気ではありませんが、生活の質の低下につながることの多い病気ですので、思い当たる症状がおありの際は、ぜひ一度ご相談にお越しください。
尚、下肢静脈瘤にはいくつかのタイプがありますので、診察時に超音波検査を行うことでどのタイプの静脈瘤かを診断し、適切な治療をご提案いたします。
閉塞性動脈硬化症について
閉塞性動脈硬化症は、腹部、下肢の動脈が動脈硬化により細くなったり閉塞したりすることにより起こります。特に糖尿病、高血圧などの生活習慣病を原因として発症することが多く、喫煙習慣と密接な関係があるとされていますので、ヘビースモーカーの方は特に要注意です。
また、閉塞性動脈硬化症は全身の動脈硬化の進行と密接な関係にありますので、将来的な心筋梗塞や脳梗塞などの発症を防ぐ意味でも早期発見が非常に重要です。閉塞性動脈硬化症は、ABI検査(血管年齢測定/血流測定)により比較的簡単に診断できますので、お気軽にご相談ください。